卒業生の声

当講座の修了生は約200名に及び、
メディアを始め、さまざまな領域で活躍を始めています。
今後は、こうした卒業生の経験を聞く機会などを儲けつつ、
そのコミュニティを活かしていきたいと考えています。

主な就職先一覧(2004-2024)(前身のメディアプロフェッショナル・コースを含む)

新聞社など
中日新聞社、日本経済新聞社、毎日新聞社、静岡新聞社、伊勢新聞社、NNA(共同通信グループ)など

放送など
NHK、東海テレビ、中京テレビ、石川テレビ、NHKプラネット、エフエムとよた、中国国際放送局(CRI)日本語部、Primeworks Studio Sdn Bhd(マレーシア)、Kuki Media(韓国)、キャッチネットワークなど

広告など
電通、電通名鉄コミュニケーションズ、モメンタムジャパン、アサツー・ディ・ケイ、JTBコミュニケーションズ、読売広告社、ぴあ,オークローンマーケティング、マイナビ、上海电通广告(中国)など

大学・公共団体など
一橋大学、金城学院大学、東海学園大学、中日本自動車短期大学、日本体育協会、名古屋産業振興公社、みよし市など

IT、製造業など
IIJ、東芝、NEC、富士通、富士通システムズイースト、日本IBM、日本IBMサービス、日本IBMデジタルサービス、アサヒビール、任天堂、トヨタ自動車、ダイハツ、ブラザー工業、アイシン精機、アイシンAW、東海ゴム工業、三五、東京製綱、Huawei Technologies(中国)、たち吉、アイホン、JFEスチール、Apacer Technology Inc.(台湾)、アビームシステム、エキサイト、楽天グループ、ヤフー、Septeni Japan、アマゾンジャパン合同会社、アマゾンウェブサービスジャパン、アビームコンサルティング、NetEase(中国)、艾杰旭汽车玻璃(苏州)有限公司(中国)、シンプレクス・ホールディングス、ARK CONSULTING、エヌ・ティ・ティ・データ、アクセンチュア、大日本印刷、デジタルテクノロジー、デロイトトーマツコンサルティング、アプライドマテリアルズ ジャパン、ニッコーシ、広汽トヨタ自動車など(中国)、ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズ、ルネサスエレクトロニクス、三井情報など

流通・サービスなど
イオン、ニトリ、トヨタツーリスト、全日空地上サービス、住宅金融支援機構、九州電力、ホテルオークラ、東海東京証券、サマンサタバサ・ジャパン、春秋航空(中国)、秀英予備校、オークローンマーケティング、三菱UFJ銀行、SBIホールディングス、日本空港ビルデング、代々木ゼミナール、リバイブル、インテージヘルスケア、三井住友信託銀行、日本政策金融公庫など

卒業生の声

(2021年度修了生までの声はこちら

朱 佩佩(2024年度博士前期課程修了 ルネサスエレクトロニクス株式会社)

 私にとって大学院での2年間は、自分の可能性を広げ、マルチタスクの中で多角的に成長する貴重な機会となりました。

 学業面では、東アジアの性的少数者(LGBTQ+)に関する国際比較研究に取り組みました。その過程では、プログラミングやデータ分析のスキルを身につけながら、当事者へのインタビュー調査からデータの背後にある人々の声に触れることで、研究の意義をより深く実感できました。また、指導教員である山本先生のご指導のもと、多様な分析手法を学び、質的・量的アプローチを組み合わせながら研究を進め、その成果の一部はいくつのかの学会発表となりました。幸いにも、ある学会の全国研究発表で受賞できた経験は、私にとって大きな自信になりました。これらは、社会に出た後も活かしたい貴重な財産だと感じています。

 生活面では、グローバルメディア論講座には多国籍の学生が集まり、多文化交流を深められました。英語のレクチャーや日本語でのグループワークを通じて、異なる背景を持つ仲間と学び合う機会に恵まれ、多くの友人と出会えたことも、充実した大学院生活につながりました。

 この2年間は決して長い時間ではありませんが、学術的な成長だけでなく、自分自身を見つめ直し、限られた時間のなかでさまざまことに優先順位をつけながら、考えながら過ごせた貴重な期間でした。最後に、熱心に指導してくださった先生方、支え合った仲間たちに心から感謝申し上げます。これからも「勇気ある知識人」として成長し続けていきたいと思います。



LI MINGSHAN(2024年度博士前期課程修了 株式会社リバイブル)

 名古屋大学大学院で過ごした二年間--それは、私にとってかけがえのない時の流れでした。

 学部時代、日本文学を専攻し、遠い国として憧れていた日本。その地に身を置き、私は「ナショナリズムに基づく新聞報道の日中韓比較」という研究に挑みました。学部では、日本に流れ込んだ百済遺民をテーマに歴史研究を行っていましたが、大学院での研究はまったく異なる視点を要するものであり、最初の一歩は険しく、時に自らの未熟さを痛感する日々でした。

 しかし、井原先生のもとで学ぶことができたのは、私にとって何よりの幸運でした。日本、中国、韓国--東アジア三国を横断する研究は、自分一人では到底乗り越えられぬほどの広大な世界でした。難しさに戸惑い、足を止めそうになったこともありましたが、データの収集から分析に至るまで、先生の導きがあったからこそ、私は最後までこの道を歩み通すことができました。

 大学院生活では、ここでしか得られない知の交流がありました。時に議論が熱を帯び、時に資料の海に溺れ、それでもなお前へと進むことで、私の学問に対する探究心はより深まりました。同時に、一人の人間としての在り方を模索し、自ら考え抜く力を育むこともできたように思います。

 そして今、私は学生としての旅にひとつの区切りをつけます。終わりとはすなわち新たな始まり--これまでの学びを胸に、社会という大いなる舞台へと歩みを進めます。そこでは、今までとはまた違った挑戦が待ち受けていることでしょう。しかし、ここで得た知識も、経験も、すべてが新たな道を照らす光となるはずです。



鄧 博文(2024年度博士前期課程修了 三井情報株式会社)

 社会人10年目で、大学院の門をたたきました。それまで新聞社で働き、さまざまな場面でメディアの可能性や課題について考えさせられることがありましたが、目の前の仕事や私生活に追われて、沸いては消えてを繰り返していました。

 2年前、学部時代に専攻していたメディア学をさらに深めたいと思い、グローバルメディア講座に出願しました。あの時、自分がGM論講座を通じて「第二の人生」の扉を開くことになるとは思いもしませんでした。

 所属していた(旧)小川ゼミでは、学術的な取り組みを行いながら、実践的なイベントや調査活動を数多く経験しました。ラジオドラマの制作、韓国での地域メディア調査、そして台湾での独立メディアへのインタビュー、さまざまな実践を通じて、研究の方向性が全く定まっていなかった私も、ついに「台湾の独立メディア」というテーマを見つけることができました。「いろいろなことを経験し、その過程で自分のやりたいことが見えてくる。そして、それらの経験はきっと糧になるはず」。小川先生からいただいたこの言葉は、私の座右の銘となりました。

 ゼミにはメディア業界で働く人や、その業界を志す学生が多く、毎日刺激を受けながら、有意義な時間を過ごしました。また、GM論講座のおかげで、大学院生活は単なる研究の場にとどまらず、日本人とコミュニケーションを取る機会にも恵まれ、日本文化への理解をより深めることができました。

 M2では、小川先生の異動により遠隔で指導を受けることになりましたが、GM論講座の先生たちからも力強い支援をいただき、自分が決して一人ではないことを実感しました。

 GM論講座、(旧)小川ゼミの皆さまに、心から感謝申し上げます。



桔川 大知(2024年度学部卒業 NHK)

 幼い頃から「知らない世界を自分の目で見てみたい」と、漠然と抱いてきた「メディア業界で仕事をしたい」という思いから、この大学に入学してきた私が、グローバルメディア論(GM論)講座に興味を持ったのは自然なことでした。私はこの講座で、ネットメディアの登場に伴い、変わりゆくメディアの”今”の姿を学ぶこと、そして、その学びを就職活動に活かすことを目標に、本講座を選択し、中村研究室で学ばせていただくこととなりました。

 このような動機を持ちながらGM論に飛び込んだ私でしたが、成績も決して褒められたものでなく、就職活動に対しても楽観的な推測を持っていました。

 ゼミの時間ではメディア学、国際政治学などを基礎から学んでいきました。先生は自分の初歩的すぎるような疑問に対しても丁寧な回答をしていただき、理解が次第に深まっていきました。また、4年次には留学生のゼミ生にも恵まれ、たくさんのことを話し、議論することで教科書だけでは得られない貴重な学びの機会を得ることができました。

 また就職活動の中、先生とお話させていただくことで、私の漠然としたメディア業界でやりたいことが整理されていきました。このことは、記者として働くという進路を選択することにつながりました。

 そして、卒業研究では変革期にある日本の公共放送のインターネット活用業務について、外国の先行事例から検討を行いました。この研究は当初の目標である変革期にあるメディアの”今”を捉えたものであると考えています。中村先生は論文の執筆が遅れていた私に発破をかけていただき、たくさんの助言で論文を完成に導いてくださいました。

 在学期間中に関わっていただいたすべての皆さんに感謝を申し上げます。ありがとうございました。



石川 秋高(2024年度学部卒業 NHK)

 私は選挙やSNSのフェイクニュースに興味があるという理由からGM論を選びました。最終的にはトランプの選挙について研究しました。トランプをテーマにした研究は非常に数多くあり、なかなか独自色のある研究テーマを見つけるのは難しかったものの、井原先生が研究テーマ探しを丁寧にサポートしてくれたおかげで、自分自身でも興味があるテーマを深掘りできました。研究に行き詰まった時も、リサーチの方法や参考になる書籍など様々な具体的なアドバイスをしていただき、進めていく中でとても頼りになりました。

 GM論ではフェイクニュースやメディアに限らず、多種多様なテーマで研究が進められます。先生方が生徒の興味関心を尊重し、各々のテーマに対して親身に指導してくれる点もGM論の良さであると感じました。また、先生方に加え、同期のゼミ生とも交流を深め、協力しながら研究を進められました。国際問題やメディアに漠然とした興味がある、研究したいことがたくさんあってまだ決めきれないという人にはとてもあっているゼミだと思います。先生方や仲間たちがテーマ設定から論文執筆まで丁寧にサポートをしてくれるからです。私はテレビ局に就職しますが、GM論講座で学んだことを忘れずに、社会で活かせるように尽力していきたいです。



佐久間 鉄朗(2024年度学部卒業 株式会社インテージヘルスケア)

 私がGM論講座に進んだきっかけは、情報の発信者であるメディアが果たす役割や社会に与える影響を学問として考察することに興味を持ったからです。情報技術が目まぐるしく発展している今日の社会において、「モノ消費からコト消費」と言われるように、人々の消費行動に情報が与える影響も大きいのではないかと考え、コモディティ財が売れる要因という観点から卒業研究のテーマを思いつき、特に、若年層の消費者がミネラルウォーターを購入する頻度に影響を与える要因についての定量調査を行いました。調査票設計や多変量分析を行った経験が今まで無かったため、調査を進めるのには難航しましたが、研究室の山本先生には質問項目の作成から分析手法の選択に渡って様々なアドバイスを頂き、自分だけでは気づかなかった視点を与えて頂きました。また、毎週のゼミでは、ゼミ生同士で互いの研究についてディスカッションの時間を設けて頂いたり、研究室での交流の場を設けて頂いたりと、自分の視野を広げる機会を沢山得ることができたと思っています。お世話になった先生方並びに皆様、ありがとうございました。



西 裕章(2024年度学部卒業 トヨタ自動車株式会社)

 私の大学生活は文武両道そのものでした。これまで続けてきた野球を、大学の硬式野球まで続けて、その上満足のいく就職活動とそれなりの学業成績を修めることができました。私はインターネット上で起こる炎上や誹謗中傷がきっかけで、情報社会に問題意識と興味を持つようになり、情報学部の門を叩きました。人間・社会情報学科においては人の心理的な側面や社会学的な観点から情報分野について学ぶことができます。グローバルメディア論講座では、世界のメディアに関する様々な事柄を扱っています。新聞やテレビに限らず、私たちが日常的に触れるインターネットやSNS上のコンテンツもメディアの範疇に含まれます。近年では選挙におけるSNSの影響が一つ大きな話題ではないでしょうか。このようにメディアに関わる問題であれば、どのようなことでも研究対象とすることができるこの講座では、自由な研究や、興味にそくした学びが受容される風土があるように思います。まだ具体的にやりたいことや研究したいことが見つかっていない人でも、この講座であれば、少しづつ自分の興味を分析しながら進めていけるので、おすすめできます。ゼミの先生方も優しい方ばかりで、部活動や就職活動への配慮もいただき、非常に助かりました。最後になりますが、大学生になると自分の行動の選択肢が大幅に広がります。時間も多くあると思いますが、その中で自分のやりたいことをじっくり考えて、みなさんにもぜひ良い学生生活を送ってほしいと思います。



村井 陸(2024年度学部卒業 三井住友信託銀行)

 私は、地元の自治体を対象に地方選挙の候補者の当落要因に関する卒業研究を行いました。

 山本先生のゼミに所属し、量的調査のアドバイスをご教授いただき、卒業研究を無事完成することができました。本当にありがとうございました。特に印象に残っていることは、データの客観性を踏まえて、自分の考えを証明することです。量的調査は、複数のデータから因果関係を導き出す分析であるため、客観的な視点から考察を行うことが重要です。データ収集や分析に際して、信頼できる資料や文献を調査し、自分の考えを論じることは想像以上に難しく、卒論執筆で最も時間がかかりました。しかし、こうした経験を経るほどに、物事全体を俯瞰的にみる考えや多くの人に納得してもらえるように客観的なデータを提示することを意識するようになりました。これらは、卒業研究を含めた勉強面に加え、大学での部活動においても考えるようになり、自分の意見を自信をもって発信できるようになったと思います。

 大学入学当初は、卒業研究とは全く異なることを学びたいと考えていました。しかし、1.2年生の講義を受けるにつれて政治学や量的調査に興味を抱くようになりました。グローバルメディア論講座は、様々な研究をされている先生がたくさんいらっしゃるので、自分の研究に対して手厚くサポートしていただけると思います。

 最後に、山本先生をはじめ、多くのGM論講座の先生にご指導いただき、本当にありがとうございました。学んだことを社会で活かせるように努めていきたいです。



T.N(2024年度学部卒業 日本政策金融公庫)

 情報学部の人間・社会情報学科は文理を横断し、幅広い学びができることを期待して入学する学生が多い印象を持っています。私もその中の1人でした。

 グローバルメディア論の特徴はそうした期待に応えられるような幅広い研究対象があることだと言えます。そもそも「グローバル」、「メディア」という語は多くの考えを含む広い概念ですから、先生方も学生も一般に「グローバルメディア」から想像される範囲を超えた多種多様なテーマを研究していると感じています。ちなみに私が当講座を選んだ決め手の1つはゼミの先輩の「社会科学系であればなんだって研究できるよ」という言葉でした。

 実際の卒業研究ではその言葉通り、テーマの選択から具体的な研究方法まで自身の興味関心に合わせて自由に選択できました。私自身は人間社会における「衝突」に興味があったことから、日本の移民コミュニティと地域住民の衝突に関して、メディア報道を中心に研究を進めました。初めて本格的な研究に取り組むなかでは何度も躓くことがありましたが、その際には何度も指導教員の井原先生に助言をいただき、卒業論文として何とか形にすることができました。

 このような自由な選択が可能ながらサポート体制も整う環境はグローバルメディア論講座ならではだと感じています。井原ゼミでの1年半は非常に有意義な1年半でした。

 本当にありがとうございました。



芳賀 美幸(2023年度博士前期課程修了 中日新聞社(継続))

 社会人10年目で、大学院の門をたたきました。それまで新聞社で働き、さまざまな場面でメディアの可能性や課題について考えさせられることがありましたが、目の前の仕事や私生活に追われて、沸いては消えてを繰り返していました。

 仕事や子育てのため休学を挟んで大学院に通った3年間は、自身の興味関心や問題意識についてじっくり向き合う時間となりました。記者として刑務所や少年院を出た人の立ち直りに関心を持って度々記事を執筆していた経験から、研究では「刑務所ラジオ」を取り上げ、不特定多数に向けたマス・コミュニケーションとは異なる視点から、メディア・コミュニケーションのもつ可能性を考えることができました。研究を通じて、自分の問題意識を言語化し、歴史的・社会的な文脈に位置付けることで、周りの人を巻き込むことができるという手応えも感じることができました。指導教員の後押しを受けて、自分自身で実践的なプロジェクトを立ち上げたり、シンポジウムを開催したりというのは、とても貴重な経験になりました。こうした過程を通じて、自身の勤める会社、新聞というメディアの枠を超えて、さまざまな人のつながりを得られ、新たなライフワークに出会うことができたのは、とても得難い財産となりました。

 修士課程を修了した後も、研究の一環として始めた取り組みをさらに進化させられるよう努めてまいりたいと思います。



劉 津栄(2023年度博士前期課程修了 アプライドマテリアルズ ジャパン 株式会社)

 名古屋大学大学院での二年間は、私にとって非常に有意義な時間でした。元々は大学で機械工学を学んでいましたが、様々な出来事を通じて政治学に深い興味を持つようになりました。その結果、大学院での研究テーマとして、 2022 年北京冬季オリンピックの外交ボイコットに関する内容を選択しました。

 井原先生の研究室に所属できたことは、私にとって大きな幸運でした。研究テーマ選びから始まり、幅広い自由が与えられたことで、自分の追求したい研究を行うことができました。研究中に何か問題が生じた際にも、先生は真剣かつ親切に指導してくださいました。特に、私が大学時代は工学部に所属しており、文系研究のアプローチには不慣れでした。例えば、文系の研究においても「変数」という概念が重要であることや、収集したデータからどのような観察ができるかを考えることの重要性など、多くの新たな知識を得ました。先生のご指導のおかげで、研究だけでなく日常生活においてもこれらの考え方を意識するようになりました。

 大学院を卒業することは一つの節目ですが、学びの旅はここで終わるわけではありません。大学院で培った批判的思考能力、問題解決能力、そして持続的な学習の姿勢は、今後の人生で直面するさまざまな挑戦に対して、私を導いてくれることでしょう。大学院での経験は私にとって貴重な宝物であり、これからの人生においても常に力を与え続けてくれることを信じています。



李 傲雪(2023年度博士前期課程修了 楽天グループ株式会社)

 大学院における経験は、私にとって自己発見と自己成長の貴重な旅といえると思います。院生生活の始めのころは、私は研究テーマの方向性を決定することに難しさを感じ、困難から避けたいという気持ちが強く、不安だけが増すような悪循環を繰り返す状態に陥り、大学院を一度諦めようとすら考えました。

 そうした時に、研究室の先輩と相談したら、指導教員とのコミュニケーションの重要性を意識させられました。指導教員である山本先生と研究上の問題を相談するうちに、私の研究問題は解決へと徐々に向かい、研究を前進させることができました。また、ストレスや不安など心理上の問題がある時、研究室の同期や先輩たち、学校の保健室などからの支援も非常に大きな助けとなりました。就活については、山本先生と学校のキャリアサポートセンターがいろいろサポートしてくれました。まわりのみなさんのおかげで、私は研究と就職活動における困難を乗り越えることができました。

 この経験を通じて、私は周囲のサポートがいかに重要かを学びました。また、困難を恐れずに、勇気を出して課題に直面することがどんな問題であっても解決の鍵になるのだと今では痛感しています。大学院での学びは私に多くの知識を与え、新しい視野を開かせましたが、それ以上に、人生の困難に対処する方法を教えてくれました。

 大学院の生活を振り返ると、それは困難に満ちた道ではありましまたが、まわりからの善意をたくさんいただいて、今は感謝の気持ちでいっぱいです。その意味では、困難が今の私を形作っています。私はこれらの経験を胸にして、未来に向けて歩んでいきます。ここで、山本先生をはじめとする支えてくれた全ての方々に、心からの感謝します。



YU BOFAN(2023年度博士前期課程修了 ニッコーシ株式会社)

 時の流れは早かったですが、私はこの素晴らしく挑戦と成果に満ちた歳月を過ごし、友とともに成長し、学び、多くの素晴らしい思い出を共有しました。

この二年間の大学院生活を振り返ると、感慨深いものがあります。ここで私は情報に関する知識を学び、初めて独自に研究を完了することができました。先生によって教え方が違い、そこから私は大変勉強になりました。このような過程を通じて、知識を得るだけでなく、人との付き合い方、問題解決の方法、そして自分の夢を追求することを学びました。先生方の教えと示し、多くの支えと励ましを受けた仲間に深く感謝します。皆さんのおかげで、私は強く、勇敢になることができました。

 大学院での勉強は就職にも大きく役立ち、社会人として日本で働くことができました。新しい旅路に踏み出す準備を整えられ、今では期待と自信に満ちています。思い出を胸に刻みながら、これからも夢を追い続けます。将来の道がどんな困難や試練に直面しても、前に進み、決して諦めることなく、努力すれば何でも可能だと信じています。

 最後に、全ての先生方とクラスメイトに感謝の意を表したいと思います。大切な瞬間に私を支え、助け、より良い自分になることを助けてくれたことに感謝します。私たちがキャンパスで過ごした日々、共有した青春の思い出を永遠に愛し続けます。

 皆さん、ありがとうございました!



陳 欣(2023年度博士前期課程修了 広汽トヨタ自動車有限会社)

 二年間の大学院生活は私にとって非常に貴重な経験でした。留学生として、グローバルメディア論講座において、多くの優秀な先生方や仲間たちに出会え、刺激を受け、異なる文化や考え方に触れました。このような経験を通じて、私は多様性を尊重することの重要性を深く認識し、視野も広くなりました。それに加えて、メディアコンテンツの国際比較に関する研究を行いましたので、異なる国の文化、政治やメディア環境の特徴への理解も深められました。

 また、大学院生活は「挑戦」に満ちていました。研究が順風満帆だと言えない一方、学業と就職活動を両立する課題を克服しなければなりませんでした。先生方と仲間たちのおかげで、困難を乗り越えました。この中、自分のスケージュール管理力を向上させ、これから課題に直面するときもより落ち着いて勇気が出るようになりました。

 指導教員の山本先生をはじめ、先生方からのご指導ご鞭撻を心より感謝申し上げます。山本先生より、専門知識だけではなく、いろいろな社会人としての心構えも親切に教えていただき、誠にありがとうございました。また、お互いに支えてくれた仲間たちに感謝しております。これからもグローバルメディア論講座で学んだ知識を積極的に活用し、「勇気ある知識人」になるために努力していきます。



左 明玉(2023年度博士前期課程修了 ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズ株式会社)

 学部生時代、大学生テレビ局で番組制作の実践経験を積み、理論知識の探求に燃え、グローバルメディア論で学びたいと考えていました。

 所属ゼミでは、ロシア、モンゴル、中国など様々な国籍の先輩や後輩との交流を通じて、コミュニケーションの大切さを痛感しました。メディアの研究を深めながら、世界各国からの視点を取り込むことができました。特に、指導教員からは多くの助言をいただき、中国残留孤児とのメディア実践活動においても大きな支援を受けました。最初は研究対象との実践活動に戸惑いや迷いがありましたが、先生のご指導のおかげで自信をつけることができました。支援者の皆様からの感想や、中国残留孤児からの感謝の言葉や涙から、自身の研究に対するやりがいを見出すことができました。

 2年間は本当に短い期間でしたが、自らの未来を切り拓き、自己を見つめ直すための充実した時間でした。今後も、大学院で得た知識や経験を生かし、立派な社会人として成長していきたいと思います。



山本 愛莉(2023年度学部卒業 日本空港ビルデング株式会社)

 私は入学当初から“なぜ人は音楽を通じて繋がり合うのか”について研究したいと思っていました。そこで、人々の動向に関してメディアの観点から研究している指導教員のもとで学びたいと思いGM論講座を選択しました。

 ゼミでは先輩後輩の多種多様な研究内容や文化背景から、自分では考えられなかった意見を沢山伺えて毎回刺激になりました。ゼミの中では、先生が1人1人に意見を求めることが多く活発な意見交換が行われました。最初は自分の意見を思った通りに伝えることが難しく、優秀な同期や先輩に囲まれ劣等感に苛まれる日々でしたが、周囲から視座や意見を吸収し自分なりにしっかり意見を伝えること、クリティカルな視点で物事を見ることが出来るようになり、自らの研究や就職活動に生かして励むことが出来ました。指導教員には研究のことで沢山のご指導を頂いたほか、就職活動の際にも手助けしていただき、非常に感謝しております。

 また、学会やシンポジウムへの参加、企業との共同制作など貴重な経験をさせていただき、非常に刺激を受けました。そして、切磋琢磨しあえる同期がいたことで、お互いの研究から沢山の学びを得られた環境に感謝しています。

 2年間とても刺激にあふれた濃密な日々でした。この時間で培ったことを活かして更に前に進んでいこうと思います。改めて先生方、皆さまご指導のほどありがとうございました。



冨澤 桃子(2023年度学部卒業 中日新聞社)

 最初はテレビやニュースを見るのが好きという単純な理由で方向性が近そうなGM論講座を選びました。研究といっても最初は何からどう手をつければいいのか正直分かりませんでしたが、先生に選んでいただいた本を読んだり、ディスカッションをしたりする中で徐々に知識や問題意識を深めていきました。

 ただ、卒論のテーマはというと就職活動を挟んだこともあり、4年次の5月というやや遅い時期まで納得のいくものが決められませんでした。紆余曲折ありながらもなんとか「『生きづらさ』という表現が近年の新聞報道に増える背景」というテーマを設定しましたが、当初は先行研究もほとんどなく切り口や方法論も手探りでした。ですが、指導くださった先生に「自分が本当にやりたいことをするのが大事」と背中を押していただき、自信を持って前に進むことができました。先生にはテーマに関する概念を学ぶ機会や、他のゼミ生を交えた意見交換など、多くの気づきのきっかけを与えていただきました。他ゼミの先生方も、中間発表の際には量的質的の両面から鋭い指摘をくださいました。他講座に比べてこうした発表会の回数も多く、全体として先生方のサポートも手厚かったです。

 また、中国出身の留学生や現役でテレビ局・新聞社に勤務する修士課程の学生など、多様な経験やバックグラウンドのあるメンバーとの関わりもこの講座ならではでした。疑問を投げかけ合ったり、各々の経験に基づく意見をもらったりなど、研究初心者の学部生にとっては刺激的で心強い環境でした。

  卒業後はメディア関係の仕事に就く予定ですが、現場でも講座で得た学びを生かしていきたいです。2年間お世話になりました。



比嘉 美咲(2023年度学部卒業 三菱UFJ銀行)

 私はメディアとジェンダーの領域に興味があり、メディアについて学ぶことができるGM論講座を選びました。

 3年生では多くの本を課題図書として読み、また自分でも読みたい本を選んで読むことで興味のある範囲に対して知識を得ることができました。それぞれが読んだ本について紹介する機会もあり、1人で本を読むだけでは得られなかった知識を得ることができ、とても有意義な場になりました。

 4年生になってからは卒業研究として、自分の決めたテーマについて3年生で得た知識をもとにデータを取り、分析を行いました。同学年の子達と共に卒業研究の進捗を進め、互いに頑張ることで卒論を書き終えることができました。ゼミでみんなで集まることがモチベーションにもなり、指導教員の先生にも多大なるご支援をいただいて、ゼミの存在の大きさを感じています。ありがとうございました。

 進路については早めに始めたこともあり、卒業研究とは重なりませんでしたが、3年生のときのゼミでは指導教員の先生に話も聞いていただき、時間もいただきました。

 GM論講座では多くの発表経験をさせていただき、そのたびにアドバイスをいただくことができました。GM論講座で卒業研究をすることができてよかったです。ありがとうございました。



I・Y(2023年度学部卒業 大日本印刷株式会社)

 わたしは名古屋大学の学生劇団で脚本・演出として活動していました。先日同期と打った卒業公演のタイトルは、「選択肢が多すぎる」です。この4年間、高校を出ていきなり与えられた自由に戸惑うことが多かったです。この公演名のように、多すぎる選択肢に迷いの連続でした。

 その中で、研究室に配属されてからは、段々と自分のやりたいことが明確になっていたように感じています。それは、研究室の先生がわたしのやりたいことを沢山きいて下さったり、ゼミの仲間と話し合ったりする機会を多くいただいたからだと思います。GM論の先生方の丁寧なご指導のおかげで、演劇活動に忙しい中でも自信を持って、自分らしいと言える卒業論文を提出することができました。そしてこれは、就職活動においても同じことが言えます。就職先に悩んでいた自分の話を、先生が親身になってきいて下さいました。未来のことは分かりませんが、自分らしい選択肢をとることができたと思っています。

 また研究室の仲間と、各々が選んだ道の先で会えることを願っています。本当にありがとうございました。



W・I(2023年度学部卒業 中京テレビ放送株式会社)

 高校生の頃から世界史が好きだった私は、大学で情報化が進んだ国際社会の動向について深く学びたく、本講座を選択しました。本講座では、所属生徒それぞれがバラエティに富んだテーマで研究を行っており、ゼミでの議論を重ねる中で、情報学に関する国際的な問題について様々な知見を得ることができました。

 私は卒業研究として、ウクライナ戦争下で差別的な扱いを受けている少数民族について研究し、国際NGO団体がインターネット上で発信している情報の分析を行いました。研究を進める上での最初の課題は、少数民族の差別問題に関して、幅広いテーマの中からどの点に着目して研究を進めるべきかということでした。悩んでいた私に対して、担当教員である井原先生は、毎週のゼミの時間で私の考えに耳を傾け、親身になって問題の焦点を一緒に考えてくださいました。

 また,私が在籍していた代のグローバルメディア論講座の学生たちは多国籍です。授業では日本語を使いますが,交流を通し,研究分野に関連する国際情勢など高度な中国語を自然に学ぶことができた点でも,魅力的な経験となりました。

 また、卒業論文を書き始める際、それまで論文を書いた経験がなかったこともあり、なかなか論文を書き進めることができませんでした。しかし、井原先生は論文の書き方を一から丁寧に指導してくださり、いつでも優しく励ましてくださいました。井原先生のお力添えがあってこそ、卒業論文を書き終えることができたと感じています。2年間お世話になりました。本当にありがとうございました。



近藤 沙弥佳(2023年度学部卒業 デジタルテクノロジー株式会社)

 私がグローバルメディア論講座に入りたいと思ったきっかけは、フェイクニュースが飛び交う世の中や、SNS時代と呼ばれる現代社会において、メディアはどうあるべきか、何を発信していくべきか、その姿を探っていきたいと考えたことです。

 卒業研究の取り組みに関しては、テーマ決めの段階から、山本先生は私が何について取り組んでいきたいのかを自由に考えさせていただき、それに対して都度アドバイスをいただきました。アンケート調査の実施や、その後の分析、論文の執筆までゼミの時間だけでなく、空いた時間に話を聞いてくださり、不安な点をすぐに解消することができました。中間発表の際には、ご指摘だけでなく、様々な先生方が「このテーマ面白いね」など純粋に興味を持っていただき、私ももっと頑張ろうと思えました。

 進路に関しては、ゼミの時間に就職活動の状況を確認していただき、業界や企業選びの助言をいただきました。同ゼミの先輩に対して就職活動の相談をする機会も設けていただき、取り組むべきことが明確に見えました。

 私はグローバルメディア論講座に入って、他学生の卒業研究や、外部の講師による講演会など、様々な切り口からメディアについて深く考えることができました。また、グローバルメディア論講座は先生と1人1人の学生との距離が近く、約2年間就職活動や卒業論文の執筆に際して、親身に対応していただけたことを心から感謝しています。ありがとうございました。



今野 嵩琉(2024年度学部卒業 学校法人高宮学園代々木ゼミナール)

 私は、EUで新たに制定された環境保護に関する法案についてというテーマで卒業研究をしていました。この法案では「エコサイド」という環境破壊行為を規制するEUで初めての法案であり、新規制が高く、興味を持って研究することができました。

 私は井原先生のゼミに所属していました。井原先生は、研究テーマを決めあぐねていた私に色々な助言をしてくださり、また、卒論についても何度も添削をしていただいたりと、様々な面で非常にお世話になりました。どんな時でも優しく接していただき、的確なアドバイスを授けてくださった井原先生にはとても感謝しています。

 ゼミ以外では、新型コロナウイルスの流行もあり、授業がほとんどオンラインで実施されたため、ゼミ内以外のグローバルメディア論講座としての周囲との関わりがほとんどなく、特筆するような思い出はありませんでした。しかし、オンライン上の授業でも、この先生ともっと話してみたかったな、と感じることは多くありました。そのため、今後入学される皆様は、対面授業で様々な先生方の関わりがあると思うので、ぜひ楽しんでいただきたいです。



澤井 陽紀(2024年度学部卒業 デロイトトーマツコンサルティング合同会社)

 私の研究対象は「ケニアの野党指導者による選挙パフォーマンス」でした。恐らく、日本における研究者は片手で収まるでしょう  幼少期から政策や選挙に興味があり、研究テーマに政策や選挙を絡めたいと考えていました。では、ケニアはどこからやってきたのでしょうか。それは「日本人の関心が薄いアフリカの研究をしたい」という私の天邪鬼的発想(我儘)からでした。このような珍奇な研究をさせていただける環境がグローバルメディア論にはあります。

 日本人の関心が薄いということは、関連する一次資料や先行研究が少ないということでもあり、研究は難航することが予想されました。実際、研究を始めると資料は集まらんわ、構成に難儀するわで四苦八苦していました。そんな私に井原先生は、リサーチや文章構成のコツなどを的確かつ懇切丁寧に指導してくださいました。先生のご指導のおかげで、なんとか卒業論文を完成させることができました。

 グローバルメディア論講座では、井原先生をはじめとした素敵な先生方とともに、未知の領域を探求し論理的思考力などの素養を磨く環境が整っています。天邪鬼な領域を研究したいというそこのあなた、グローバルメディア論講座でお待ちしております(もちろん、王道の研究をしたい方も大歓迎です)。



岩田幸子(2022年度博士前期課程修了 アマゾンウェブサービスジャパン合同会社)

 私にとって大学院生活は自分の「好き」を深め,自分が社会に対してできることを模索すると同時に「弱み」を克服する機会となりました。

 大学院では,比較的慣れ親しんでいた質的手法だけでなく,これまで持ち合わせていなかった量的な観点も併せ,研究しました。指導教授である山本先生から薦めていただいた書籍を参考に量的分析の練習をし,自分の研究へと応用していくうちに,学ぶ大変さよりも研究の幅が広がる楽しさの方が上回っていきました。この視点は,研究のみに留まらず,社会へ出た後にも活かしていける「強み」となったのではないかと思います。

 また,私が在籍していた代のグローバルメディア論講座の学生たちは多国籍です。授業では日本語を使いますが,交流を通し,研究分野に関連する国際情勢など高度な中国語を自然に学ぶことができた点でも,魅力的な経験となりました。

 2年間というと,数字で見れば短いようですが,研究や研究に関連する活動を通してじっくりと自分を知ったり学びを深められたりした点で,私にとってはとても充実した期間となりました。様々な選択肢がある中で,どのような過ごし方をするかは自分自身にかかってくると思います。いかにこの環境を活かすかを考えながら生活していくことをおすすめします。皆さんにとってもこの講座で過ごす時間が有意義となるよう期待しています。



陶婧媛(2022年度博士前期課程修了 シンプレクス・ホールディングス株式会社)

 私の大学院生活は、恵まれた学習の環境のなかで優秀な先生たちと仲間たちと出会え、自分自身の考え方を深く掘り下げ、知識やスキルを高められた貴重な時間でした。他方、その道程では研究上の壁だけでなく、苦労が報われない時、望んでも変えられない現実も数多くあると気づかされました。コロナにより、私は1年特別留年をして、母国でリモート授業中心に過ごすという特殊な経験をしました。そのため、来日後十分に留学生活を楽しめない面もありましたが、今後の進路決定については真剣に取り組めました。こうした経験を経て、これまでの時間がいかに貴重なものであるかがよく分かりました。

 計画が進まない時、私を奮い立たせてくれたのは山本先生とゼミ内の仲間たちでした。山本先生のご指導の元で、学術的な知識を実生活でどう生かすかも学びました。常に広い視野で物事を考え、同時に手を広げ過ぎせず、一歩一歩着実に成果を積み上げることの大切さも教わりました。ゼミの仲間とお互いに励まし、認めあいながら、目の前の「山」を乗り越えられました。支えてくれた先生と仲間たちに感謝しています。

 在学期間を通じて、メディア論への理解を深め、それに関わる国際社会・政治・経済・文化など異なる視点やアプローチに触れながら、自分自身の考え方や表現力を磨けました。これからも、常に大学院での生活と感謝の気持ちを忘れずに行動し、そして勇気を持って、自己主張ができる人間になるように頑張っていきたいです。



LIU Yating(2022年度博士前期課程修了 中国のシンクタンク研究員)

 中村研究室での2年間は私にとって非常に貴重な経験でした。ゼミでは、留学生として、日本語や日本文化に触れるだけでなく、自分の関心のあるテーマでもゼミでみんなと討論することができ、視野を広げ、新しいアイデアや知識を得ることができました。これらの経験は、私が今後の人生で役立つことは間違いありません。

 次に、私は社会情報学専攻で多くの先生方や仲間たちと出会いました。特に、私の指導教員である中村先生は、私が修論や学業に集中できるよう、常に助けてくださり、指導してくださりました。また、同じ研究室所属の仲間との付き合いは、私たちが互いに励ましあい、成長するための大きな支えとなりました。私が卒業を迎えることができたのは、先生方や仲間たちのおかげだと感謝しています。

 最後に、今後の人生に向けて、私たちは新たな挑戦をしていくことになります。私たちは、大学院で学んだことや経験を活かし、社会に貢献することを目指していきたいと思っています。これからも、私たちは学び続け、成長し続けていくことを誓います。

 名古屋大学での2年間は、私にとって非常に充実した時間でした。この時間を共に過ごしてくださった全ての方々に心から感謝しています。ありがとうございました。



YANG Yihan(2022年度博士前期課程修了 ARK CONSULTING株式会社)

 私は学部生の頃、日本語を専攻していました。言語だけでなく、日本の歴史、文化、経済についても学びました。日本は私にとってなじみ深い国でありながら知らない国でもあります。好奇心の赴くまま、勉強したことを自分の目で実際に確かめたいと思っていました。マスコミ業界に憧れを持っていた私は、最終的にはメディアを学ぶために日本への留学を決意しました。

 コロナが及ぼす影響を背景して、私は修士論文のテーマを決めて、日本の新聞報道を研究し始めました。私の研究は決して順風満帆とは言えません。入学してからテーマや研究方法を変更しなければならないという苦境を何度か経験しました。そうしたなかでも、指導先生の中村先生は私の発想を尊重し、常に親身になって指導してくださり、最大限の理解と温かいサポートをしていただきました。同期の仲間も、いつも私のそばに居て、励ましの言葉を惜しみなくかけてくれました。くじけずに続ける勇気をくれたのは、先生と仲間でした。

 私にとって、名古屋大学での2年間半は非常に有意義な時間でした。優秀な先生方や学友のおかげで、新しい知見を得ることができました。出会えた人たちから、種々な刺激を受けて、蜂が花から蜜を吸うように、内に何物かを蓄えられました。これこそが異文化交流の魅力だと確信をもって言えます。

 入学当初のゼミで、中村先生の「自分の判断を信じるために、勉強を重ねることが大事」という一言に感銘を受けました。卒業して学生ではなくなっても、思考を止めずに、勉強を深めていきたいと思います。「勇気ある知識人」を目標に、これからも精進して参ります。



笹本宗歩(2022年度学部卒業 アクセンチュア株式会社)

 4年前、私はとある大学の経済学部を辞め、名古屋大学情報学部の門をくぐりました。以前の大学では「金融の力で困っている人を救うのだ」と息巻いていた自分ですが、勉強を進めていくにつれ、誰かを助けるためにはお金だけでは解決しない事柄が多く、大抵は何らかのテクノロジーが必要であることに気づきました。そして同時に、自分はテクノロジー(特に情報通信技術: ICT)の適切な利用法を提案できる人材になりたいとも思いました。そうした背景から、名古屋大学に再入学するに至ったのです。

 結論から言えば、それは自分の人生において間違いない選択でした。講義やゼミ、課外活動などを通して、プログラミング手法や最新の技術動向等、情報技術自体について学べたことはもちろんですが、それに付随する種々の問題についても知見を得ることができました。特にグローバルメディア論講座でのゼミ活動においては、指導教員の山本先生をはじめ、先生方のご指導ご鞭撻のおかげもあり、自分に足りなかった国際的な視点や政治(学)的、あるいは組織運営的な視点を得られた点が非常に有意義でした。ICTを活かすためには、その課題のみを考えればよいのではなく、他の様々なイシューと関連づけて多角的に検討する必要性を痛感しました。そして、在学中に自分の肌で感じられたことは今後の私の人生において、間違いなくプラスに作用すると感じています。



大阿見綾花(2022年度学部卒業 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ)

 私は入学当初から、メディアが人に与える影響に興味を持ち定量的に研究をしてみたいと考えてきました。2年間を振り返ると、グローバルメディア論講座はそんな私にとってとても良い環境であったと思います。

 3年生の間に報道やメディアが世界に過去において影響をもたらし、現在かかえる課題について広く学んだ上で、自分が具体的に学びたいことを探すことができました。結果的には入学時にイメージしていたテーマとは離れた研究をしましたが、自分が真に探求したいと思える事柄にたどり着けたのはこの講座で学ぶことができたからだと思います。

 また、山本先生を初めとした講座の先生方は、私が見落としていた部分を的確に指摘してくださり、時には別の視点を持って問題に向き合うことの大事さを教えてくださいました。このことは私が卒業論文を書くときにも生かされ、結果を鵜呑みにせず様々な角度から解釈を導き出し、さらに考察できました。このように、グローバルメディア論講座では専門知識的な部分のみならず今後生きていく上でも必要なことを教わってきました。

 この講座で寄り添いながら道を示してくださる先生方や心の支えとなってくれる同級生たちと学ぶことができた2年間は私にとって非常に有意義なものであり、ただの過程ではなく今後の私を形成する一部として残り続けていくと思います。

 これからも新たな視点を持ちながら、新しいICTの普及に貢献できる人材になりたいと思います。



増田友理(2022年度学部卒業 楽天)

 メディア研究に関して、学際的に取り組めるグローバルメディア論講座で学びたいと考え、私は本講座に入らせていただきました。当時、講座に入って想像していた以上に学びの機会が広がっており、非常に恵まれた環境にあったと感じています。中間発表など、発表の場ではグローバルメディア論講座の先生方からのフィードバックも手厚く、定期的に卒業論文の方向性を見つめ直すことができました。特に指導教員の山本先生には、少人数制のゼミであるため懇切丁寧にご指導いただきました。また学業以外のことについても、気軽に相談することができました。

 私自身、グローバルメディア論講座に入る前に学びたいと考えていたことをそのまま、またそれ以上に学びたい研究を行うことができたと感じています。時に、この研究でいいのかと思い悩むこともありましたが、山本先生から、自分がやりたい研究をした方がいいと仰っていただき、そのために研究方法など熱心にご指導いただきました。

 グローバルメディア論講座は学びたいと考える研究内容があれば、自由に学び、考えることができる場所だと考えています。同期のゼミの仲間、グローバルメディア論講座の先生方には感謝でいっぱいです。本講座で学ばせていただいたことを社会でも活かせるよう尽力していきたいです。



内田隆介(2022年度学部卒業 三菱UFJ銀行)

 世界史や世界の時事問題を知り、学ぶことが好きだった私は、少し浅はかだと思いますが「グローバル」という名前がついていることもあり、グローバルメディア論講座に興味を持ちました。グローバルメディア論講座を選択する決定機になったのが、ドイツ映画「帰ってきたヒトラー」を見たことです。現在のドイツにヒトラーが復活したらどうなるかというドキュメンタリー映画なのですが、映画を通してドイツでも極右政党が急速に伸長していることに衝撃を受けた私は、そのことをより深く学びたいと考え、国際関係論やドイツ政治を専門にしている中村先生のゼミに入りました。

 ゼミに入った後、ドイツの政治を研究課題にするとしても、どのようなテーマで研究をすれば良いのかわからず大変悩みましたが、中村先生から多くのアドバイスを頂き、自分なりに調査を進めることで、「極右ポピュリスト政党“AfD”の躍進の背景」という明確な研究テーマを設定することができました。私自身、就職活動や所属する部活動が忙しかったため、研究に充てる時間を十分に確保できなかったこともありましたが、それでも研究を最後まで進めることができたのは、自身の研究に対して情熱を持っていたこと、そして何より先生の後押しがあったことが大きいと感じています。また、私のゼミには中国出身の修士課程の院生がいらっしゃったこともあり、日常とはまた違った環境で勉強できたことも大きな刺激になりました。

 国際政治学を学び深めたい方は是非グローバルメディア論講座を検討してみてください。



大野永暉(2022年度学部卒業 日本経済新聞)

 私はもともとメディアに興味があったこともあり、GM論講座を自然と選択しました。

 全体ゼミでは、先輩後輩の研究に触れる機会が沢山ありました。コミュニティラジオや性的マイノリティ問題から、音楽ファンや小説投稿サイトに関する研究まで、自分が今まで知らなかった分野の知見を沢山得ることができ、とても有意義だったと思います。また男子校出身の自分にとって、男性が自分しかいない環境での勉強は、今後生きていく上で大きな糧になったはずです。

 卒業論文を執筆するにあたっては、指導教員の小川先生に大きく手助けしていただけました。卒論に対する向き合い方や、研究に用いる難しい概念の説明など、何度も丁寧にしてくださいました。また、ゼミ内に同期がいない自分にとって、教員側としてだけではなく学生側の視点も理解した上でのアドバイスは非常に助かりました。それ以外にも、海外文献を用いる際には、院生の先輩に協力してもらうこともあり、一人では卒論を書ききれなかったことを実感しています。

 進路については公務員と悩みましたが、ゼミでのメディア研究を通じて、記者になりたい思いが強くなり新聞社を志望しました。小川先生や、院生の先輩だけではなく、GM論の様々な方に手助けをしていただき、またその中でご迷惑をおかけしたこともあったと反省をしています。就職活動を通して、自分が成長することが出来たというような傲慢なことを言うつもりは全くありませんが、人間的な学びも得ることが出来たと感じています。

 GM論、小川ゼミで学んだことを忘れずに、これからも生きていこうと思います。



木内龍海(2022年度学部卒業 SBIホールディングス)

 僕がeスポーツを研究対象にした理由は、新型コロナウイルス流行に関係します。その影響で、家にいる時間が長くなりeスポーツの大会を見たり、自分自身がeスポーツタイトルを掲げるゲームをプレーするなかで、どうせ研究するなら自分が最も関心を寄せるトピックを研究できたら面白そうだと思うようになりました。

 しかし、実際に3年生になり研究を始めると、eスポーツのどの分野に着目するかをなかなか決めることが出来ずにいました。その研究はそもそも歴史が浅く先行研究もかぎられ、確認できる研究もeスポーツと従来の伝統的なスポーツとの比較などに集中していました。そのため、卒業論文としてまとめる際にどのような方法を用いて実証すれば良いかも僕の頭を悩ませました。そのような状況の中で所属研究室の井原先生から様々なアドバイスをいただき、ゼミの時間外にも研究室で親身に相談、指導してくださりました。その結果、なんとか卒業論文を「eスポーツ都市政策の研究:関連産業の誘致に着目して」としてまとめることができました。

 研究面以外でも井原先生は、就職活動の時期はゼミの日程を柔軟に変更に対応していただき、プレッシャーをかけたり詮索することなどせずに接していただきました。とても居心地の良い研究室でした。ありがとうございました。